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| 2005年3月9日新宿のパーク・ハイアット東京の39階ボールルームにて、 「ダニー・ザ・ドッグ ジェット・リー来日記者会見」が行われました。 |
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Q:ご挨拶を頂きます。 連杰:みなさんこんにちは、またここでお逢いできて嬉しく思います。今回新しい映画を携えて日本にやってまいりました。ここでファンのみなさん、観客のみなさん、マスメディアのみなさんと会える事を嬉しく思います。 今までたくさんの映画に出演しましたが、今回の作品は以前の作品とまったく違う作品です。 Q:私たち日本のファンは心配していました、スマトラ沖地震での大津波で怪我をなさったそうですが、もう大丈夫なのでしょうか? 連杰:大丈夫でないとここには居ないはずですので無事です。 大自然との闘いの中で人間は、いかにもろいかと言う事を今回実感しました。 私自身は仏教徒ですので人間は生まれてすでに死に向かっているわけです。私も今まで時間をかけて死というものとどう向き合うかだいぶ勉強をさせて頂きました。 死というものを理解する事によって初めて人生とは何か、人生そのものを大事にする事ができる、それによって妻、子供、家庭、仕事、いろいろな喜びも感じる事ができます。そして友達と一緒にそういった喜びを分け合う事も出来ると思います。 私は生きている間には悔いのある人生を送りたくない。 死んでから「もっと良くしてあげればよかった」と後悔の一切無い人生を送りたいと思っています。 Q:愛をテーマにした非常に孤独で悲しく、切なくて胸が痛くなる役柄ですが、その役を演じるにあたっていくつかの初めての体験の入っているキャラクターですが、それについてはどうでしたか? 連杰:今までたくさんの映画に出演したのですが、私の役はだいたい決まっていて、非常に男らしく強い、常にパワフルで、家庭を守る、街を守るヒーローのような役が多かったのですが、こういった役を繰り返しまた映画の中で登場させるのはいくらでも出来ると思います。 しかし人生最大のチャレンジというのは、自分に対する挑戦だと思っています。 そこで私は映画の中でこういった所(チャレンジ)を取り入れて表現したいと思い、この映画を撮ったのです。 映画の中で何を言いたいのか……。 やはり武術というのは、いかに強くてもこの人がもし家族や友情、親子、愛を知らなければ、理解していなければ、この人は動物と何ら違わないと思います。人はその違いが分かるから人間でいるわけです。そこでこの映画を作ったのです。 映画作りに関してもいろいろなチャレンジがありまして、ハリウッドでは中々このような(作品を)作る事について支持を取り付けるには難しい。そこで私はフランスに行き友人話をしまして、こういう映画を作ったわけです。 今回、映画の中で初めての経験をさせて頂いています。 たとえば私の役は実際は大人なのですが、知能の程度が10歳ぐらいの子供の役柄でした。そこで当然、役作りについてはどうしたらいいのか、いろいろ研究もしなければなりません。非常に孤独なキャラクターですので、撮影期間中ホテルの部屋に帰らずに、自分は一人スタジオの中で過ごしました。冬のフランスはご存知のように非常に寒くてスタジオで一人で水を飲みながらパンを食べて、キャラクターの本当の気持ちを実際に体験しました。 これも初めての事です。 |
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Q:ヨーロッパ、ハリウッド、中国と世界的に活躍されていますが、各国でのアクションに対する捉え方、求めるものの違いとかはあるのでしょうか? ハリウッドだったらダイナミックなもの、中国だと優雅さとか、そういった形も含めて今回の作品の見どころを教えてください。 連杰:アクションに関して言えば、ヨーロッパそして中国に大きな区別はないと思います。むしろアメリカにおいては映画は一大産業でして、当然大きな映画会社にとっては、経済というものが常にあるので映画を作るにもコストの回収が出来ないのであれば、企画の段階ですでに通らないという事です。たとえばこの映画でしたら、おそらく企画の段階で通らないと思います。「ロミオ・マスト・ダイ」のような映画なら、「こういう作品があります」と言えばすぐにお金を出してやりましょうと通るのです。 そこで自分に対するチャレンジになるのですが、常にクリエイティブに仕事をしていきたいと思いまして……するととても大きな困難になります。アジアにおいてはやろうと思えば出来るのですが、アメリカでは中々できない。これは非常によく理解できる事だと思います。もし私が映画会社の社長だったら、私もおそらくコストの回収が出来なければやらないと思います。 そういう意味では今回のこの映画をつくるためにフランスに行きまして、友人のリュック・ベッソンに会いました。彼とは基本的に考え方が一緒なんです。とにかくお金儲けよりも先に何をやりたいかという事から出発したわけです。やはりこれが大きな違いだと思います。 Q:ジェット・リーさんとモーガン・フリーマンさんとはまったく違うタイプの俳優さんだと思いますが、今回共演した印象を教えてください。そして何か得るものがありましたでしょうか? 連杰:今回、このような機会を得て素晴らしい俳優のみなさん、モーガン・フリーマンさんと共演する事になりましたが、私にとっては勉強をするいい機会でした。こういった素晴らしい俳優のみなさんは、けして現場では私たち後輩に「ここはこうしなさい」という指示は一切しないです。身をもって芝居に入る、役作りに入る、そういう事でリードして映画の中に入っていくという力を持っているわけです。 たとえば、今回の撮影現場でもモーガン・フリーマンさんは現場に入った途端、既に目が見えない形で目を開けないんです。私たちに「カメラはどこにあるんですか?教えてください」と言って、実際に触って場所を確認したりして、そうすると現場で映画が既に始まったと実感する事ができるんです。 一般的にCMや商業映画の場合は、俳優が現場に入るといろいろ雑談した上で(撮影に)入るのですが、今回はそういった事がまったくありませんでした。現場に入ったらもう始まっているという経験が忘れられません。 Q:今回のアクション監督は久しぶりにユエン・ウーピンさんが参加されましたが、ユエン・ウーピンさんが参加した理由と仕事はいかがでしたか? 連杰:ユエン・ウーピン監督、彼とは10数年間一緒に仕事しまして、いい友人でもあります。 「お願いします」というと協力をしてくれます。 アクションにつきましては、みなさんから「何か新しいものはないのですか?」とよく質問を受けるのですが、正直に言いますと、二本の手、二本の足しかありませんので、やれる事は全部やっています。一生懸命やっても、三本の手、六本の足には絶対にならないわけです。 CGという便利な手法があるのですが、これはどの角度でどう見るかについては非常に役に立ちますが、アクションの新しいものを出すと言うのは難しいのです。今回の場合も監督と相談しました。アクションを使って、物語、人物の心情的なものをどう表現するか、この辺が非常に役に立つと思い、二人で研究した結果、気付いたのは人間と動物との闘いにおいては違いがあります。 どこがどう違うかというと、人間は普通に闘いながら何人もの相手を常に意識して同時に闘う事ができますが、犬の場合は常に相手を一人に定めて狙い撃ちのような攻撃をします。これを倒したらまた次の目標を見つけて倒していく、そこで人間と犬の闘いの違いはどこにあるのか、そういった部分を設計し工夫して表現する事にしました。 ここでゲストのイングリット・フジコ・ヘミングさんのピアノ演奏が入りました。 (モーツァルトの「ピアノソナタ第11番」) Q:(ピアノ演奏を聴き終わって)ジェット・リーさん、いかがでしたか? 連杰:本当に素晴らしいとしか言いようがありません。まさに音楽もそうですし愛もそうなのですが、国境というものが無いと思います。今回(映画の中で使われている)この曲を通して、映画を通してこういったメッセージを、世界のみなさんに伝えていきたいと思います。 暴力は問題を解決する唯一の手段ではありません、愛こそが国境が無いものなのです。 (司会の襟川さんのお話)実は二人には素敵な共通点があります。ジェット・リーさんは先日のスマトラ沖地震の被災者の方々に、ワン・ファウンデーションを設立くださいました。またフジコさんも先日の日本武道館で、13000人のリサイタルが大成功しました、その一部をスマトラ沖地震の被災者のみなさんに寄付なさいました。愛が共通しているという、映画とまさに重なるテーマだと思います。 Q:フジコさん、ジェット・リーさんとお会いしていかがですか? フジコさん:フィルム(映画)でお会いして、すごく繊細な方だと思いましたが、作品は怖かったです(笑) 記者会見終了 記者会見終了後に(記者の方から)質問がありました。会見が終了しているということもあり、司会者が「会見は終わっています」と止める場面もありましたが、連杰からの短いコメントがありました。 質問は「津波の時はどのような状態だったのか?」という内容でした。 連杰:この場を借りまして、日本のマスメディアのみなさん、私の事を心配してくださった世界のみなさんに、心から感謝を申し上げたいと思います。 津波の状況については、またの機会にお話させて頂きたいと思います。 |
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